甲賀 三郎

罠に掛った人

新字新仮名 約10,450字・読了目安21分

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一 もう十時は疾くに過ぎたのに、妻の伸子は未だ帰って来なかった。 友木はいらいらして立上った。彼の痩こけて骨張った顔は変に歪んで、苦痛の表情がアリアリと浮んでいた。 どこをどう歩いたって、この年の暮に迫って、不義理の限りをしている彼に、一銭…

作品情報

初出「探偵」駿南社、1931(昭和6)年5月号
分類NDC 913
公開日2008-12-12
最終更新2014-09-21
底本 「「探偵」傑作選 幻の探偵雑誌9」光文社文庫、光文社
入力川山隆
校正伊藤時也

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