堀 辰雄

行く春の記

旧字旧仮名 約414字・読了目安1分

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三月のはじめから又僕は病氣でねてゐました。漸つと快方に向ひ、この頃は庭に出られるやうになりました。もう春もだいぶ深く、牡丹の蕾が目に立つてふくらんで來てゐます。去年の春はその牡丹が咲き揃つてゐる間中、僕はよくその前で一人で長いこと怠けてばか…

作品情報

初出「婦人公論 第二十六巻第六号」1941(昭和16)年6月号
分類NDC 914
公開日2009-02-25
最終更新2014-09-21
底本 「堀辰雄作品集第四卷」筑摩書房
入力tatsuki
校正染川隆俊

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