原 民喜

真夏日の散歩

新字旧仮名 約665字・読了目安1分

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その男は顔が仮面のやうになってしまって、毀れものを運ぶやうにおづおづと身体を動かしてゐた。八月の熱と光が街を包んで到る処の空間が軽い脳貧血を呈してゐた。 鋏の柄に着いてゐる米粒ほどの透明な石を、明るい光線にあてて眺めると、石の底に雪の峰や曠…

作品情報

分類NDC 913
公開日2013-05-01
最終更新2014-09-16
底本 「普及版 原民喜全集第一巻」芳賀書店
入力蒋龍
校正伊藤時也

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