小寺 菊子

河原の対面

新字旧仮名 約15,597字・読了目安31分

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一 それは春とは云つても、まだ寒い頃であつた。北の海から冷々としたうら寂しい風が吹いて来て、空にはどことなく冬のやうな底重い雲が低く垂れ込めてゐた。庭の植込みを囲んであつた「雪除」がやつと取外されて、濃い緑色をした蘇鉄や棕櫚竹などが、初めて…

作品情報

初出「文章世界」1910(明治43)年4月号
分類NDC 913
公開日2011-05-01
最終更新2014-09-16
底本 「ふるさと文学館 第二〇巻 【富山】」ぎょうせい
入力林幸雄
校正富田倫生

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