田中 貢太郎

水魔

新字新仮名 約14,266字・読了目安29分

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Ⅰ 暖かな宵の口であった。微赤い月の光が浅緑をつけたばかりの公孫樹の木立の間から漏れていた。浅草観音堂の裏手の林の中は人通がすくなかったが、池の傍の群集の雑沓は、活動写真の楽器の音をまじえて騒然たる響を伝えていた。 被官稲荷の傍の待合を出た…

作品情報

分類NDC 913
公開日2012-07-15
最終更新2014-09-16
底本 「日本怪談大全 第二巻 幽霊の館」国書刊行会
入力川山隆
校正門田裕志

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