吉川 英治

無宿人国記

新字新仮名 約33,983字・読了目安68分

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女被衣 一 「蒲団は――お炬燵は――入れたかえ」 船宿のお内儀さんだ。暗い河岸に立って、いつもの、美い声を、張りあげている。 息が、白く、冬の夜の闇に見えた。 寒々と更けた大川の中で、 「おう」 と、船頭の答えをきくと、かの女は、河岸づたい…

作品情報

初出「中央公論 夏季増刊号」1932(昭和7)年
分類NDC 913
公開日2013-03-30
最終更新2014-09-16
底本 「治郎吉格子 名作短編集(一)」吉川英治歴史時代文庫、講談社
入力門田裕志
校正川山隆

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