牧野 信一

書斎を棄てゝ

新字旧仮名 約4,104字・読了目安8分

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一 もうわたしは、余程久しい以前から定つた自分の部屋といふものを忘れて、まるで吟遊詩人のやうな日をおくつてゐることだ。ところがわたしは、かねがね憧れの夢のなかでは寝ても醒めても、そこはかとない放浪のおもひが逞しいにもかゝはらず、身をもつてそ…

作品情報

初出「中外商業新報 第一七七〇九号、第一七七一一号、第一七七一二号」1935(昭和10)年5月12日、14日、15日
分類NDC 914
公開日2011-11-14
最終更新2014-09-16
底本 「牧野信一全集第六巻」筑摩書房
入力宮元淳一
校正門田裕志

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