小川 未明

扉

新字新仮名 約8,598字・読了目安17分

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一 陰気な建物には小さな窓があった。大きな灰色をした怪物に、いくつかの眼があいているようだ。怪物は大分年を取っていた。老耄していた。日が当ると茫漠とした影が平な地面に落ちるけれど曇っているので鼠色の幕を垂れたような空に、濃く浮き出ていた。 …

作品情報

初出「早稲田文學」1910(明治43)年4月号
分類NDC 913
公開日2021-07-22
最終更新2021-06-28
底本 「文豪怪談傑作選 小川未明集 幽霊船」ちくま文庫、筑摩書房
入力門田裕志
校正坂本真一

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