富永 太郎

無題

新字旧仮名 約128字・読了目安1分

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たゞひとり黎明の森を行く。 風は心虚しく幹のあはひを翔り、 木々はみなその白き葉裏を反す。 樹の間がくれに、足速に 白き馬を牽きゆくは誰ぞ。 道の辺の 歯朶の群をのゝけり。 かゝるとき、湿りたる岩根を踏めば あゝ、わが出生の記憶甦へる。

作品情報

分類NDC 911
公開日2014-04-22
最終更新2014-09-16
底本 「富永太郎詩集」現代詩文庫、思潮社
入力村松洋一
校正川山隆

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