斎藤 茂吉

紙幣鶴

新字新仮名 約614字・読了目安1分

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ある晩カフェに行くと、一隅の卓に倚ったひとりの娘が、墺太利の千円紙幣でしきりに鶴を折っている。ひとりの娘というても、僕は二度三度その娘と話したことがあった。僕の友と一しょに夕餐をしたこともあった。世の人々は、この娘の素性などをいろいろ穿鑿せ…

作品情報

初出「改造」1925(大正14)年6月号
分類NDC 914
公開日2018-05-14
最終更新2018-04-26
底本 「斎藤茂吉随筆集」岩波文庫、岩波書店
入力秋谷春恵
校正高瀬竜一

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