無頼は討たず
新字新仮名 約11,801字・読了目安24分
一 浅黄色にくっきり晴れた空だ。 春の遅い甲州路も三月という日足は争われず、堤には虎杖が逞しく芽をぬき、農家の裏畑、丘つづきには桃の朱と麦の青が眼に鮮やかだ。笹子川の白い河原を低くかすめ飛ぶ鶺鴒の声も長閑である――。 大月の宿を出た街道は半…
作品情報
| 初出 | 「キング」大日本雄弁會講談社 、1936(昭和11)年3月号 |
|---|---|
| 分類 | NDC 913 |
| 公開日 | 2022-02-04 |
| 最終更新 | 2022-01-29 |
| 底本 | 「山本周五郎全集第十八巻 須磨寺附近・城中の霜」新潮社 |
| 入力 | 特定非営利活動法人はるかぜ |
| 校正 | noriko saito |
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