山本 周五郎

四日のあやめ

新字新仮名 約19,490字・読了目安39分

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一 二月下旬の寒い朝であった。 六七日まえからすっかり春めいて、どこそこでは桜が咲きはじめた、などという噂も聞いたのに、その朝は狂ったように気温がさがり、家の中でも息が白く凍るほどであった。――早朝五時ちょっと過ぎたじぶん、千世が居間で鏡に…

作品情報

初出「オール読物」文藝春秋新社、1954(昭和29)年7月号
分類NDC 913
公開日2022-06-28
最終更新2022-06-14
底本 「山本周五郎全集第二十五巻 三十ふり袖・みずぐるま」新潮社
入力特定非営利活動法人はるかぜ
校正栗田美恵子

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