佐佐木 茂索

曠日

新字旧仮名 約9,113字・読了目安18分

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一 兄は礼助の注いで出した茶の最後の滴りを、紫色した唇で切ると、茶碗を逆に取つて眺めながら、 「今どき螢出のこんな茶碗なんか使ふの止めや。物欲しさうであかんわ。筋の通つたのがないのなら、得体の知れんものでも使うたがええ。茶を頭葉つかふのなら…

作品情報

初出「文芸時代」1924(大正13)年10月
公開日2023-12-01
最終更新2023-11-26
底本 「現代日本文學大系 45 水上瀧太郎 豐島與志雄 久米正雄 小島政二郎 佐佐木茂索 集」筑摩書房
入力大野裕
校正noriko saito

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