森 鴎外

身上話

旧字旧仮名 約7,429字・読了目安15分

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「御勉強。」 障子の外から、小聲で云ふのである。 「誰だ。音をさせないで梯を登つて、廊下を歩いて來るなんて、怪しい奴だな。」 「わたくし。」 障子が二三寸開いて、貧血な顏の切目の長い目が覗く。微笑んでゐる口の薄赤い唇の奧から、眞つ白い細く揃…

作品情報

初出「新潮 第十三卷第五號」1910(明治43)年11月1日
分類NDC 913
公開日2020-02-17
最終更新2020-01-24
底本 「鴎外全集 第七卷」岩波書店
入力柳太郎
校正shiro

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