木下 夕爾

火の記憶

広島原爆忌にあたり

新字旧仮名 約228字・読了目安1分

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とある家の垣根から 蔓草がどんなにやさしい手をのばしても あの雲をつかまえることはできない 遠いのだ あんなに手近にうかびながら とある木の梢の 終りの蝉がどんなに小さく鳴いていても すぐそれがわきかえるような激しさに変る 鳴きやめたものが…

作品情報

公開日2022-08-06
最終更新2022-07-27
底本 「日本の詩歌 26 近代詩集」中央公論社
入力hitsuji
校正きりんの手紙

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