夏目 漱石

虞美人草

新字新仮名 約235,907字・読了目安472分

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一 「随分遠いね。元来どこから登るのだ」 と一人が手巾で額を拭きながら立ち留った。 「どこか己にも判然せんがね。どこから登ったって、同じ事だ。山はあすこに見えているんだから」 と顔も体躯も四角に出来上った男が無雑作に答えた。 反を打った中折…

作品情報

初出「朝日新聞」1907(明治40)年6~10月
分類NDC 913
公開日1999-04-03
最終更新2014-09-17
底本 「夏目漱石全集4」ちくま文庫、筑摩書房
入力柴田卓治
校正伊藤時也

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