岡本 綺堂

半七捕物帳

20 向島の寮

新字新仮名 約12,748字・読了目安25分

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一 慶応二年の夏は不順の陽気で、綿ぬきという四月にも綿衣をかさねてふるえている始末であったが、六月になってもとかく冷え勝ちで、五月雨の降り残りが此の月にまでこぼれ出して、煙のような細雨が毎日しとしとと降りつづいた。うすら寒い日も毎日つづいた…

作品情報

分類NDC 913
公開日1999-08-03
最終更新2014-09-17
底本 「時代推理小説 半七捕物帳(二)」光文社時代小説文庫、光文社
入力tatsuki
校正菅野朋子

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