薄田 泣菫

初蛙

新字新仮名 約3,461字・読了目安7分

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一 古沼の水もぬるみ、蛙もそろそろ鳴き出す頃となりました。月がおぽろに、燻し銀のように沈んだ春の真夜なか時、静かな若葉の木かげに立ちながら、あてもなくじっと傾ける耳に伝わる仄かなおとずれ―― 「くる……くる……くる……」 と、古沼の底から生…

作品情報

分類NDC 914
公開日2004-11-05
最終更新2014-09-18
底本 「日本の名随筆17 春」作品社
入力門田裕志
校正大野晋

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