林 芙美子

河沙魚

新字新仮名 約13,036字・読了目安26分

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空は暗く曇って、囂々と風が吹いていた。水の上には菱波が立っていた。いつもは、靄の立ちこめているような葦の繁みも、からりと乾いて風に吹き荒れていた。ほんの少し、堤の上が明るんでいるなかで、茄子色の水の風だけは冷たかった。千穂子は釜の下を焚きつ…

作品情報

初出「人間」1947(昭和22)年1月
分類NDC 913
公開日2007-11-28
最終更新2014-09-21
底本 「ちくま日本文学全集 林芙美子」筑摩書房
入力土屋隆
校正松永正敏

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