毛の指環
新字新仮名 約4,582字・読了目安9分
その家は夏だけ開いた。 冬から春へかけて永い間、そこは北の田舎で特別その数ヵ月は歩調遅く過ぎるのだが、家は裏も表も雨戸を閉めきりだ。屋根に突出した煙の出ぬ細い黒い煙突を打って初冬の霰が降る。積った正月の雪が、竹藪の竹を重く辷って崩れ落ちる。…
作品情報
| 初出 | 「若草」1927(昭和2)年12月号 |
|---|---|
| 分類 | NDC 913 |
| 公開日 | 2002-10-29 |
| 最終更新 | 2014-09-17 |
| 底本 | 「宮本百合子全集 第三巻」新日本出版社 |
| 入力 | 柴田卓治 |
| 校正 | 米田進 |
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