林 芙美子

泣虫小僧

新字新仮名 約35,088字・読了目安70分

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一 閻魔蟋蟀が二匹、重なるようにして這いまわっている。 啓吉は、草の繁った小暗いところまで行って、離れたまま対峙している蟋蟀たちの容子をじいっと見ていた。小さい雄が触角を伸ばして、太った雌の胴体に触れると、すぐ尻を向けて、りいりい……と優し…

作品情報

分類NDC 913
公開日2003-08-20
最終更新2014-09-17
底本 「日本文学全集20」河出書房新社
入力林幸雄
校正小林繁雄

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