泉 鏡花

貝の穴に河童の居る事

新字新仮名 約20,074字・読了目安40分

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雨を含んだ風がさっと吹いて、磯の香が満ちている――今日は二時頃から、ずッぷりと、一降り降ったあとだから、この雲の累った空合では、季節で蒸暑かりそうな処を、身に沁みるほどに薄寒い。…… 木の葉をこぼれる雫も冷い。……糠雨がまだ降っていようも知…

作品情報

初出「古東多万 第一年第一號」やぼんな書房、1931(昭和6)年9月
分類NDC 913
公開日2001-07-19
最終更新2014-09-17
底本 「泉鏡花集成8」ちくま文庫、筑摩書房
入力本山智子
校正門田裕志

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