岡本 かの子

汗

新字旧仮名 約1,711字・読了目安3分

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――お金が汗をかいたわ。」 河内屋の娘の浦子はさういつて松崎の前に掌を開いて見せた。ローマを取巻く丘のやうに程のよい高さで盛り上る肉付きのまん中に一円銀貨の片面が少し曇つて濡れてゐた。 浦子はこどものときにひどい脳膜炎を患つたため白痴であつ…

作品情報

初出「週間朝日」1933(昭和8)年5月
分類NDC 913
公開日2004-07-16
最終更新2016-01-16
底本 「日本幻想文学集成10 岡本かの子」国書刊行会
入力門田裕志
校正湯地光弘

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