豊島 与志雄

霧の中

――「正夫の世界」――

新字新仮名 約19,932字・読了目安40分

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南正夫は、もう何もすることがなかった。無理を云って山の避暑地に九月半ばまで居残ったが、いずれは東京の家に、そして学校に、戻って行かなければならないのだ。なんだか変につまらない。ただ一人で、丘の斜面の草原の上に寝ころんでぼんやりしていると、い…

作品情報

分類NDC 913
公開日2008-06-01
最終更新2014-09-21
底本 「豊島与志雄著作集 第三巻(小説Ⅲ」未来社
入力tatsuki
校正門田裕志

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