国枝 史郎

猿ヶ京片耳伝説

新字新仮名 約15,092字・読了目安30分

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痛む耳 「耳が痛んでなりませぬ」 と女は云って、掌で左の耳を抑えた。 年増ではあるが美しいその武士の妻女は、地に据えられた駕籠の、たれのかかげられた隙から顔を覗かせて、そう云ったのであった。 もう一挺の駕籠が地に据えられてあり、それには、女…

作品情報

初出「冨士」1937(昭和12)年10月
分類NDC 913
公開日2004-12-21
最終更新2014-09-18
底本 「怪しの館 短編」国枝史郎伝奇文庫28、講談社
入力阿和泉拓
校正多羅尾伴内

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