牧野 信一

病状

新字旧仮名 約11,219字・読了目安22分

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凍てついた寒い夜がつゞいてゐた。 私は、十銭メートルの瓦斯ストーヴに銀貨を投げ込みながら、空の白むまで机の前に坐りつゞけたが、一行の言葉も浮ばぬ夜ばかりだつた。 「いつでも関はぬから起してお呉れ。」 細君は明方の私の食事については、パンや果…

作品情報

初出「文學界」文圃堂書店、1934(昭和9)年7月1日
分類NDC 913
公開日2006-09-27
最終更新2014-09-18
底本 「牧野信一全集第五巻」筑摩書房
入力宮元淳一
校正伊藤時也

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