甲賀 三郎

愛の為めに

新字新仮名 約11,932字・読了目安24分

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夫の手記 私はさっきから自動車を待つ人混みの中で、一人の婦人に眼を惹かれていた。 年の頃は私と同じ位、そう二十五六にもなるだろうか。年よりは地味造りで縺毛一筋ない、つやつやした髷に結って、薄紫の地に銀糸の縫をした半襟、葡萄の肌を思わせるよう…

作品情報

初出「探偵文藝 第2巻第4号」奎運社、1926(大正15)年4月号
分類NDC 913
公開日2006-12-29
最終更新2014-09-18
底本 「幻の探偵雑誌5 「探偵文藝」傑作選 」光文社文庫、光文社
入力川山隆
校正土屋隆

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