泉 鏡花

貴婦人

新字旧仮名 約11,468字・読了目安23分

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一 番茶を焙じるらしい、いゝ香気が、真夜中とも思ふ頃芬としたので、うと/\としたやうだつた沢は、はつきりと目が覚めた。 随分遙々の旅だつたけれども、時計と云ふものを持たないので、何時頃か、其は分らぬ。尤も村里を遠く離れた峠の宿で、鐘の声など…

作品情報

初出「三越」1911(明治44)年10月
分類NDC 913
公開日2009-05-23
最終更新2014-09-21
底本 「日本幻想文学集成1 泉鏡花」国書刊行会
入力門田裕志
校正川山隆

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