原 民喜

夕凪

新字旧仮名 約466字・読了目安1分

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老婆は台所の隅の火鉢に依掛って肉を焼いた。彼女の額も首も汗に滲み、まるで自分が焼かれてゐるやうな気がした。四つになる児が火のついたやうに傍で泣いた。口を四角に開けて、両手で足をさすりながら「駅に行かう、駅へつれて行け。」と強請んだ。 台所の…

作品情報

分類NDC 913
公開日2013-05-01
最終更新2014-09-16
底本 「普及版 原民喜全集第一巻」芳賀書店
入力蒋龍
校正伊藤時也

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