原 民喜

夜

新字旧仮名 約460字・読了目安1分

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樟の大きな影が地面を覆って、薄暗い街燈が霧で曇ってゐた。雨に濡れた落葉がその辺には多い。月が雲の奔流に乗って、時々奇妙な光線を投げかける。そこは坂を登って、横に折れた路で、人はあんまり通らなかった。 しかし、今誰かやって来るらしい靴の音がき…

作品情報

分類NDC 913
公開日2009-07-21
最終更新2014-09-21
底本 「普及版 原民喜全集第一巻」芳賀書店
入力蒋龍
校正小林繁雄

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