原 民喜

背後

新字旧仮名 約1,333字・読了目安3分

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重苦しい六時間の授業が終って、侃は一人で校門を出る。午後三時の秋の陽光が、静かな狭い小路の屋根や柳に懸ってゐる。ここまで来ると、彼は吻とするのだ。或る家の軒下には鶏が籠に入れられて、大根の葉を啄んでゐる。向ふの日棚では赤い縁の蚊帳が乾してあ…

作品情報

分類NDC 913
公開日2013-04-23
最終更新2014-09-16
底本 「普及版 原民喜全集第一巻」芳賀書店
入力蒋龍
校正伊藤時也

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