横光 利一

街の底

新字新仮名 約3,291字・読了目安7分

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その街角には靴屋があった。家の中は壁から床まで黒靴で詰っていた。その重い扉のような黒靴の壁の中では娘がいつも萎れていた。その横は時計屋で、時計が模様のように繁っていた。またその横の卵屋では、無数の卵の泡の中で兀げた老爺が頭に手拭を乗せて坐っ…

作品情報

分類NDC 913
公開日2004-08-01
最終更新2014-09-18
底本 「愛の挨拶・馬車・純粋小説論」講談社文芸文庫、講談社
入力栗田聡史
校正土屋隆

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