久米 正雄

虎

新字旧仮名 約8,448字・読了目安17分

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新派俳優の深井八輔は、例もの通り、正午近くになつて眼を覚した。戸外はもう晴れ切つた秋の日である。彼は寝足りた眼をわざとらしくしばたゝいて、障子の硝子越しに青い空を見やると、思ひ切つて一つ大きな伸びをした。が、ふと其動作が吾乍ら誇張めいてゐる…

作品情報

初出「文章世界 第十三巻第五号」1918(大正7)年5月1日
分類NDC 913
公開日2015-07-22
最終更新2015-06-24
底本 「編年体大正文学全集 第七巻 大正七年」ゆまに書房
入力H.YAM
校正荒木恵一

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