牧野 信一

熱海へ

新字旧仮名 約10,273字・読了目安21分

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彼は徳利を倒にして、細君の顔を見返つた。 「未だ!」周子はわざとらしく眼を丸くした。 「早く! それでもうお終ひだ。」特別な事情がある為に、それで余計に飲むのだ、と察しられたりしてはつらかつたので、彼は殊更に放胆らしく「馬鹿に今晩は寒いな。…

作品情報

初出「新潮 第三十八巻第六号(六月号)」新潮社、1923(大正12)年6月1日
分類NDC 913
公開日2011-05-12
最終更新2014-09-16
底本 「牧野信一全集第一巻」筑摩書房
入力宮元淳一
校正門田裕志

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