木暮 理太郎

釜沢行

新字新仮名 約12,224字・読了目安24分

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都門の春はもう余程深くなった。満目の新緑も濁ったように色が濃くなって、暗いまでに繁り合いながら、折からの雨に重く垂れている。其中に独り石榴の花が炎をあげて燃えている火のように赤い。それが動もすれば幽婉の天地と同化して情熱の高潮に達し易い此頃…

作品情報

初出「山岳 第15年第2号」1920(大正9)年11月
分類NDC 291 786
公開日2013-06-20
最終更新2014-09-16
底本 「山の憶い出 上」平凡社ライブラリー、平凡社
入力栗原晶子
校正雪森

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