蔵原 伸二郎

岸辺

新字新仮名 約926字・読了目安2分

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岸辺 冬の日がかんかん照つていた 川岸の枯草の中から首だけ出して 八十九歳の老人が釣をしていた 釣竿をもつたまま 水に映るちぎれ雲の間をおよぐ 冬の魚たちと昔話をしながら 老人は死んでいた ちかちかと 日はかたむいていた 一匹の紋白蝶が よ…

作品情報

初出鴉「詩学」1964(昭和39)年1月号<br> 暗号「詩学」1955(昭和30)年10月号
分類NDC 911
公開日2016-03-16
最終更新2016-01-01
底本 「近代浪漫派文庫 29 大木惇夫 蔵原伸二郎」新学社
入力kompass
校正大久保ゆう

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