山本 周五郎

扇野

新字新仮名 約34,533字・読了目安69分

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一 「うんいいね、静かな趣きだ」 石川孝之介はそう云って、脇にいる角屋金右衛門に頷いた。 ――なにを云やあがる。 栄三郎は心の中でせせら笑った。 孝之介は、藩の家老石川舎人の長男だという。年は栄三郎より五つ六つ若いだろう、二十六七歳と思える…

作品情報

初出「面白倶楽部」大日本雄辯會講談社、1954(昭和29)年5月号
分類NDC 913
公開日2022-05-05
最終更新2022-06-14
底本 「山本周五郎全集第二十五巻 三十ふり袖・みずぐるま」新潮社
入力特定非営利活動法人はるかぜ
校正栗田美恵子

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