山本 周五郎

城中の霜

新字新仮名 約13,610字・読了目安27分

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一 安政六年十月七日の朝、掃部頭井伊直弼は例になく早く登城をして、八時には既に御用部屋へ出ていた。今年になって初めての寒い朝であった。大老の席は老中部屋の上座にあり太鼓張りの障子で囲ってあるし、御間焙りという大きな火鉢のほかに、側近く火桶を…

作品情報

初出「現代」1940(昭和15)年4月号
公開日2022-09-27
最終更新2022-08-27
底本 「山本周五郎全集第十八巻 須磨寺附近・城中の霜」新潮社
入力特定非営利活動法人はるかぜ
校正noriko saito

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