岡本 かの子

汗

新字新仮名 約1,502字・読了目安3分

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――お金が汗をかいたわ」 河内屋の娘の浦子はそういって松崎の前に掌を開いて見せた。ローマを取巻く丘のように程のよい高さで盛り上る肉付きのまん中に一円銀貨の片面が少し曇って濡れていた。 浦子はこどものときにひどい脳膜炎を患ったため白痴であった…

作品情報

初出「週刊朝日」1933(昭和8)年5月28日
分類NDC 913
公開日2020-02-18
最終更新2020-01-24
底本 「岡本かの子全集1」ちくま文庫、筑摩書房
入力門田裕志
校正いとうおちゃ

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