山本 周五郎

歔欷く仁王像

新字新仮名 約14,807字・読了目安30分

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一 ――まあ、なんて清吉は色が白いのだろう。 黴臭い匂いのこもった土蔵の二階である。鎧櫃や長持や用箪笥を積重ねた狭い片隅に、じっと身をひそめていたお通は、今しも階下から自分を捜しに来た清吉の姿を、そっと覗きながら口の内で呟いた。 ――眼も大…

作品情報

初出「少女倶楽部」大日本雄辯會講談社、1938(昭和13)年6月号
公開日2026-02-14
最終更新2026-02-13
底本 「美少女一番乗り」角川文庫、角川書店
入力特定非営利活動法人はるかぜ
校正noriko saito

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