横光 利一

草の中

旧字旧仮名 約2,429字・読了目安5分

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村から少し放れた寺の一室を借りた。そこでその夏を送ることにした。寺の芝生の庭には鐘樓と塔とがあつた。門には鐵の鋲を打つた大きな扉が夜でも重く默つて開いてゐた。塔の九輪の上には鳩がとまつてゐた。靜かな山寺である。寺には和尚が死んでゐなかつた。…

作品情報

初出「文壇 第一卷第一號」1924(大正13)年7月1日
分類NDC 913
公開日2020-12-30
最終更新2020-11-27
底本 「定本 横光利一全集 第一卷」河出書房新社
入力岡村和彦
校正きりんの手紙

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