室生 犀星

ヒッポドロム

新字新仮名 約6,345字・読了目安13分

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曇天の灰白い天幕が三角型に、煉瓦の塔の際に、これも又曇った雪ぞらのように真寂しく張られてあった、風の激しい日で、風を胎んだ天幕の脚が、吹き上げられ、陰気な鳴りかぜが耳もとを掠めた、その隙間に、青い空が広濶とつづいていた。 真赤な肉じゅばんを…

作品情報

初出「新小説 第廿七年第十號 九月號」春陽堂、1922(大正11)年9月1日
分類NDC 913
公開日2022-03-26
最終更新2022-02-25
底本 「性に眼覚める頃」新潮文庫、新潮社
入力hitsuji
校正きりんの手紙

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