駈落
新字新仮名 約6,870字・読了目安14分
一 朝日は既に東の山を離れ、胡粉の色に木立を掃いた靄も、次第に淡く、小川の上を掠めたものなどは、もう疾くに消えかけていた。 菊枝は、廐に投げ込む雑草を、いつもの倍も背負って帰って来た。重かった。荷縄は、肩に焼け爛れるような痛さで喰い込んだ。…
作品情報
| 分類 | NDC 913 |
|---|---|
| 公開日 | 1999-10-18 |
| 最終更新 | 2014-09-17 |
| 底本 | 「佐左木俊郎選集」英宝社 |
| 入力 | 大野晋 |
| 校正 | しず |
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