夏目 漱石

道草

新字新仮名 約165,953字・読了目安332分

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一 健三が遠い所から帰って来て駒込の奥に世帯を持ったのは東京を出てから何年目になるだろう。彼は故郷の土を踏む珍らしさのうちに一種の淋し味さえ感じた。 彼の身体には新らしく後に見捨てた遠い国の臭がまだ付着していた。彼はそれを忌んだ。一日も早く…

作品情報

初出「朝日新聞」1915(大正4)年6月3日〜9月14日
分類NDC 913
公開日1999-01-22
最終更新2014-09-17
底本 「道草」岩波文庫、岩波書店
入力らんむろ・さてぃ
校正細渕紀子

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