夏目 漱石

三山居士

新字新仮名 約2,237字・読了目安4分

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二月二十八日には生暖たかい風が朝から吹いた。その風が土の上を渡る時、地面は一度に濡れ尽くした。外を歩くと自分の踏む足の下から、熱に冒された病人の呼息のようなものが、下駄の歯に蹴返されるごとに、行く人の眼鼻口を悩ますべく、風のために吹き上げら…

作品情報

分類NDC 914
公開日1999-05-12
最終更新2014-09-17
底本 「夏目漱石全集10」ちくま文庫、筑摩書房
入力柴田卓治
校正大野晋

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