大阪 圭吉

白妖

新字新仮名 約14,283字・読了目安29分

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一 むし暑い闇夜のことだった。 一台の幌型自動車が、熱海から山伝いに箱根へ向けて、十国峠へ登る複雑な登山道を疾走り続けていた。S字型のジッグザッグ道路で、鋸の歯のような猛烈なスイッチバックの中を襞襀のように派出する真黒な山の支脈に沿って、右…

作品情報

初出「新青年」博文館、1936(昭和11)年8月号
分類NDC 913
公開日2009-03-12
最終更新2014-09-21
底本 「とむらい機関車」国書刊行会
入力大野晋
校正川山隆

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