原 民喜

永遠のみどり

新字新仮名 約12,155字・読了目安24分

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梢をふり仰ぐと、嫩葉のふくらみに優しいものがチラつくようだった。樹木が、春さきの樹木の姿が、彼をかすかに慰めていた。吉祥寺の下宿へ移ってからは、人は稀れにしか訪ねて来なかった。彼は一週間も十日も殆ど人間と会話をする機会がなかった。外に出て、…

作品情報

分類NDC 913
公開日2002-01-01
最終更新2014-09-17
底本 「夏の花・心願の国」新潮文庫、新潮社
入力tatsuki
校正林幸雄

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