渡辺 温

或る母の話

新字新仮名 約6,997字・読了目安14分

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1 母一人娘一人の暮しであった。 生活には事かかない程のものを持っているので、母は一人で娘を慈しみ育てた。娘も母親のありあまる愛情に堪能していた。 それでも、娘はだんだん大人になると、自分の幼い最初の記憶にさえ影をとどめずに世を去った父親の…

作品情報

分類NDC 913
公開日1999-08-21
最終更新2014-09-17
底本 「アンドロギュノスの裔」薔薇十字社
入力森下祐行
校正もりみつじゅんじ

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