寺田 寅彦

簔虫と蜘蛛

新字新仮名 約4,343字・読了目安9分

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二階の縁側のガラス戸のすぐ前に大きな楓が空いっぱいに枝を広げている。その枝にたくさんな簔虫がぶら下がっている。 去年の夏じゅうはこの虫が盛んに活動していた。いつも午ごろになるとはい出して、小枝の先の青葉をたぐり寄せては食っていた。からだのわ…

作品情報

初出「電気と文芸」1921(大正10)年5月
分類NDC 486
公開日1999-11-24
最終更新2014-09-17
底本 「寺田寅彦随筆集 第一巻」岩波文庫、岩波書店
入力田辺浩昭
校正かとうかおり

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