泉 鏡花

松翠深く蒼浪遥けき逗子より

旧字旧仮名 約719字・読了目安1分

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櫻山に夏鶯音を入れつゝ、岩殿寺の青葉に目白鳴く。なつかしや御堂の松翠愈々深く、鳴鶴ヶ崎の浪蒼くして、新宿の濱、羅の雪を敷く。そよ/\と風の渡る處、日盛りも蛙の聲高らかなり。夕涼みには脚の赤き蟹も出で、目の光る鮹も顯る。撫子はまだ早し。山百合…

作品情報

分類NDC 914 915
公開日2002-05-20
最終更新2014-09-17
底本 「鏡花全集 巻二十八」岩波書店
入力門田裕志
校正米田進

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